ラストグラディエーターズ---

多くのピンボールソフトがある中で『カゼ』のデジタルピンボ

ールシリーズこそは疑いなく決定版的存在と言えるでしょう。

このシリーズは他機種版が存在しない、サターンの歴史に残る

財産です。第1弾ラストグラディエーターズは新鮮な衝撃でし

た。実写を取り入れたオープニングはカッコイイのひとこと。

一流のミュージシャンを集めたサウンドは圧倒的な迫力を誇り

プレイ画面の美しさは群を抜いていました。また、ヨコ長のゲ

ーム画面に、タテ長のピンボールを固定視線でおさめることに

非常にスマートに成功しています。ボーナス表示やマルチボー

ルなどのインフォメーションは、大胆にもプレイ画面上に堂々

と表示されます。専用の表示ウィンドウをおくとプレイ画面が

せまくなるので、邪魔にならないタイミングでデカデカと真ん

中に表示しているのですが、これがわかりやすくてなかなか快

適。また、プレイ中にいつでもマニュアルを画面表示できるの

もグッドアイデアです。小さい文字を見るために虫メガネ機能

まであるのには笑ってしまいました。テーブルは4台で、どれ

も実在するかのようによくできています。画面の奥のほうにボ

ールが行ったときの見づらさを、適度に盤面を立体化させるな

どして解消していて、ストレス無く遊べます。ナッジは左右方

向のみ。といっても揺れ幅は非常に小さく、感覚的にはタテの

ナッジに近いものがあります。不満点としては、非常に獲得ポ

イントの単位がデカくて、数字を読むのが大変、ということで

しょうか。                       

 


ラストグラディエーターズVer.9.7---

サターン初期に発売されたラストグラディエーターズのバージ

ョンアップ版がこの作品です。バージョン9,7というのは、

97年の発売の意味でしょうか。実際には1,1みたいな内容

なんですけどね。つまり、ほとんど実質は変わっていません。

台もルールも同じです。変わったところはボールの動きです。

ボールの挙動の計算をまったく新しく作り直したということで

すから、これはピンボールソフトにとっては一大事であると言

えます。ということもあって9,7なんでしょうね、本当は。

しかし、もともとがあれだけいいソフトでしたから、作り直し

たといってもそうそう劇的に「良くなったー!」ということで

はありません。確かに、ボールの動きは変わりました。金属と

しての重量感を増しながら速さも増しているというか、そんな

印象です。前作ではときどきトップレーンのどこかにボールが

引っかかって落ちてこなかったりしましたが、そんなことも無

くなりました。もともとアナログの極致のようなボールの動き

はゲームにした場合、どこか機械っぽい印象がついてくるもの

ですが、それもほとんど感じさせません。ですから確実に進歩

しています。今から買うならこちらをすすめます。が、しかし

この作品を出したことが、カゼにとってはいいことだったので

しょうか?ラストグラディエーターズは好評でかなり売れてい

ましたが、二年もたって出された「修正版」が通常価格で発売

されても一般に受け入れられるでしょうか?おまけに、二年の

間にサターンを取り巻く環境は急速に悪化していました。パッ

ケージもハイセンスすぎてあまりアピールしませんでした。結

果的に、商業的には失敗したみたいです。いい作品なんですが

ねえ。出回った枚数はかなり少ないらしく、中古盤市場でも高

値安定という感じです。見つけたら買いましょう。     


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